株式会社日立製作所は、幅広い分野において、データやテクノロジーでサステナブルな社会を実現する社会イノベーション事業を推進している会社です。顧客の業務システムや社会インフラのDX（デジタルトランスフォーメーション）を推進し、持続可能な社会の実現に貢献しています。

とくに、自社が製造業であることから、製造現場におけるソリューションを得意としています。今回はそんな株式会社日立製作所の魅力や特徴を詳しく紹介します。

ものづくりの高度化、効率化に貢献

日立製作所は、製造業界の顧客に対し、工場などの現場から経営までをデジタルでつなぎ、生産性向上・高品質化など、めまぐるしく変わる市場ニーズの変化にすぐに対応する、効率的なモノづくりを支援しています。

設計や製造、品質管理などの「リアル空間」での業務を、システムやAIなどを活用した「サイバー空間」で分析・評価・改善し、品質の改善や生産性の工場を図り、効率化をうながします。

また、工場と経営部門が独立するのではなく、スマート化した現場状況を経営部門がリアルタイムに把握できるようにつなげるので、顧客である企業全体の高度化、効率化に貢献できます。

日立製作所は自動車、電気・精密、医療・医薬・食品、鉄鋼・ガスといった業界で、データ活用やテクノロジーを駆使したソリューションによって、顧客のニーズを満たしています。

統合製造実行管理システムによる工場のスマート化

日立製作所が提供する統合製造実行管理システム「FactRiSM」は、製造現場における課題を解決し、工場のスマート化を図ります。

製造現場が抱える課題

製造現場の課題として、業務の属人化や、工場全体の状況把握に時間を要すること、現場以外のスタッフが現場の把握ができないことが挙げられます。

業務が属人化すると、急な計画修正が発生したときに、現場の熟練したスタッフがいないと適切に対応できないというデメリットが発生します。また、日々のルーティン作業はシステム化して、ヒトは付加価値のある作業にあてたい、という企業の意向がかなえられない状況におちいります。

また、工場全体の状況把握に時間を要すると、トラブル発生時の原因特定などに時間がかかってしまうという事態が発生するほか、ロスコストが発生しているのは把握できているが、どこに起因しているのかわからないといった問題が起こります。状況の把握に時間を取られてしまうので、業務を改善するスピードの遅延が発生します。

そして、現場以外のスタッフが現場の把握ができないと、製造指図に対して予定どおり作業が進捗しているかどうかが、担当者に聞かないと把握できない状況におちいります。また、現場の在庫が外部の担当から把握できず、欠品や余剰在庫が生じたり、棚卸差異がなくならないといった、ロスの問題も発生します。

統合製造実行管理システムの導入効果

統合製造実行管理システム「FactRiSM」の導入により、以下のような効果が期待できます。

まず、日立のMESノウハウを元に、データモデルを制作できます。MESとは「製造実行システム」のことで、生産ラインの各製造工程と連携して在庫状況や工程進捗などをリアルタイムに把握し、生産計画にもとづいた作業スケジュールの設計や管理者への指示を出すシステムです。

日立製作所は、日立グループの企業として、日立グループならではの経験や実績をいかして、MESを駆使したソリューションを提供しています。日立グループ独自の技術とノウハウで、製造業でのオペレーションを最適化する生産システムとITを活用した効率化を向上させ、適正な品質を実現するモノづくりの技術を支えます。

日立のMESソリューションは拡張性の高さも特徴のひとつです。二次元コードやRFIDなどの読み取りや連携、またERPやすでに企業で利用中のシステムとの連携により、より複雑な制御、工程の管理を可能にします。ERPは、経営資源を有効活用しようとする考え方のことであり、経理・財務、購買、人事、在庫管理、生産管理、CRM、BI、販売管理などの情報を、すべて一元管理し、社内でリアルタイムに情報共有を可能にするシステムです。

日立のMESソリューションはすでに導入済みのシステムと連携して使用できるので、新たなシステムを導入しなければならないコストを削減できます。

そのほかにも、製造や品質、作業者の情報をひも付けして、利活用性を促進します。このように、現場情報を整理しておくことで、自由に情報を共有することが可能になります。

FactRiSMの導入により、紙の記録を電子化することで、手書き文字の読取不良と転記ミスといったヒューマンエラーを削減することも可能になります。現場の情報の電子化、整理により、業務におけるミスを減少できます。

そして、日立はITの会社であると同時に、自社で工場をもつOTに精通した製造業でもあることから、製造業に精通しているという大きな強みをもっています。OTとは、工場や発電所などに使われる、物理的なシステムや設備を最適に動かすための制御・運用技術の総称です。

自社で製造業を展開しているからこそ、顧客と同じ目線で課題や目標を共有しながら、解決へと導いていきます。

課題解決のストーリーと4Mデータの仕組みづくりでスマート化を促進

4Mとは、製造業における品質を管理するための要素です。Man(人)、Machine(機械)、Material(材料)、Method(方法)の頭文字で、生産の現場で必ず発生する品質管理業務を適切に行うための要素と定義されています。

日立製作所では、課題解決のストーリー作りと4Mデータの仕組みの整備を、工場のスマート化のポイントとしています。課題解決のためのストーリーを描き、経営や製造において解決すべき課題を、4Mデータの「収集」「分析」「実行」という3つの観点から解決に導きます。

まず、設備やPLCのデータ収集や、画像センシングによって、4Mデータを収集します。PLCとは、機器や設備などを思い通りに動かすための制御装置のことで、コントローラーといいかえることができます。

次に、収集したデータを一元化し、すべてのデータを可視化して分析します。この段階では、生産管理や生産計画を分析し、AIを活用しながら予兆診断や生産の最適化を図ります。そして、4Mデータ分析にもとづいた最適製造支援を実施するのです。この支援に、上述の統合製造実行管理システム「FactRiSM」が活用されます。

4Mデータの「収集」「分析」「実行」という3つの段階を経て、自動化による課題解決や全社DX改革による課題解決へと導くストーリーが完成します。この仕組みを作り上げることで、工場全体のスマート化を促進していきます。

まずは問い合わせてみよう！

日立製作所は、顧客が抱える課題に対して、データやテクノロジーを活用したソリューションを実現する会社です。製造業界に強みをもっていますが、製造業界にとどまらず、あらゆる業種のデジタル化に関する課題を解決するための手法が揃っているといえます。ホームページにはシステムなどの紹介に加えて、導入実績も豊富に紹介されているので、一度チェックしてみましょう。

「工場や製造現場を効率化させたい」「会社のIT化を進めていきたい」と考えていても、どんなことから始めるといいのかがわからないような場合もあります。そんなときに、総合的に相談ができる環境が、日立製作所には整っています。

そんな日立製作所が気になる方は、電話もしくはメールで気軽に問い合わせてみましょう。

会社名　株式会社日立製作所
住所　東京都千代田区丸の内一丁目6番6号
電話番号　03-3258-1111